こんにちは。
カナダ留学後、通訳案内士、商談通訳、英語講師として稼働するルアです。
今回は英語を使ってするお仕事の全国通訳案内士についてお話します。
これを読めば全国通訳案内士の全体像が分かるはずです。
全国通訳案内士とは
全国通訳案内士、通訳案内士、通訳ガイドいろいろな名前を見かけると思いますが同じ仕事を表しています。過去に法律が何回か変わりましたので、その都度名前も少しずつ変わっています。
いまは全国通訳案内士が正式名称です。ただ一番長いのあまり日常的には使われていないかもしれません。
通訳案内士はお金を頂いて、外国人を案内する観光ガイドです。
よく言われるのが、
観光ガイド、通訳、添乗員
の3つの役割を一人でこなす仕事です。
責任も重く大変ですが、外国人の観光客をお迎えする大事な役割をはたしていますので、やりがいを感じている人も多いです。
全国通訳案内士になるには
全国通訳案内士になるには観光庁の実施する全国通訳案内士試験に合格しなければなりません。
この試験は外国語の筆記、日本史の筆記、日本地理の筆記、日本の一般常識、添乗業務
からなる一次試験と
外国語の面接
の二次試験をパスしなければなりません。
外国語試験は9か国語あります。
英語、スランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、韓国語、中国語、タイ語で実施されています。
全言語平均すると合格率は10%未満の難関国家試験です。
全国通訳案内士の収入は
全国通訳案内士の仕事は基本的にフリーランスです。
報酬は日当で支払われます。経験や仕事の内容により、
半日10,000円~20,000円
一日20,000円~40,000円
程度が相場です。
半日だけの短い仕事から14日間などの長い仕事まで様々なツアーがあります。
通訳案内士がまとめて稼げるかどうかは、長いツアーをどれだけ受注できるかにもよります。
冬は閑散期ですので稼働のメイン時期は3月~12月です。その間にどれだけのツアーを受けられるかで年収が変わります。
不安定な仕事ですので、兼業してる人も多く年間10日程度しか稼働してない人もいれば、年間200日ほど稼働している人もいます。
日当に日数を掛ければ大体どれだけ稼げる想像がつくと思います。
通訳案内士にも数は少ないですが正社員もいます。基本的に毎年ツアーの数はちがいますので、各社とも正社員でガイドは抱えたくないのです。ただ、ごく一部の会社は正社員で数名のガイドと契約をしています。
その場合は年棒400万円程度をオファーされると思いますが、それだとフリーランスで働いたほうが稼げるので、あまり正社員で働きたいという人は多くないと思います。
ただしフリーランスは不安定な身分ですので、毎月の給料が支払われて社会保険も払ってもらえる正社員も魅力的に感じる人もいます。
全国通訳案内士の一日
ここで通訳案内士の一日の例を挙げてみます。
北米からのご家族4人とします。
9:00 都内ホテル集合
9:30 浅草寺にご案内
11:00 秋葉原観光
12:30 築地市場でランチ
14:00 皇居へご案内
15:30 明治神宮へご案内
16:30 原宿でショッピング
18:00 お泊りのホテルに送って終了
こんな感じです。
地下鉄でまわる場合もあれば、タクシーなどを使う時もあります。
どうでしょう、楽しそうですよね!
お客様はもちろん楽しいのですが、ガイドには色々な観光箇所の説明やお昼のご案内、ショッピングのお手伝いなど色々と考えることが沢山あります。
天気のいい日はいいですが、雨や強風の日などは行程の変更も必要かもしれませんね。
全国通訳案内士の展望
以前は外国語で観光案内するのは通訳案内士の独占業務でした。
違反者には罰金刑などが課されることになっていました。(実際は逮捕者などはいませんが抑止力にはなっていました)
しかし2018年1月4日に大きな法改正がありました。
これによって全国通訳案内士では無い人もお金をもらって、外国語で観光案内が出来ることになりました。
つまり資格がない人でも外国人相手にガイドが出来るようになったのです。
観光立国と呼ばれるようなフランスやイタリアではガイドになるのは難しく地位も保証されています。日本がこのような規制緩和をしたのは残念です。将来又法改正がある可能性は十分にありますが、しばらくはこれで行くでしょう。
そのため通訳案内士の将来は前途多難です。しかしインバウンド市場は右肩上がりの成長を続けています。厳しくはありますが、ガイドの仕事がなくなることは無いでしょう。
しかしこれまで以上に競争に勝ち抜く実力が求められるのは間違いありません。
これを書いているのはコロナ禍真っ只中ですので、こういった時は仕事が全くなくなります。そのような時にどうやって生き抜くかも戦略を持たないといけません。
【新人ガイド必見】全国通訳案内士団体とは?新人研修には参加すべきか? (tourguidetokyo.com)
本日はここまで
ではでは See you next time!!!