みなさんこんにちは。
30歳手前から真剣に英語学習を始めて
現在英語のプロとして活躍するルアです。
今回はよく言われる
「英語は日本語変換すべきじゃないので英英辞書で勉強すべし」
についてお話します。
「何となくかっこよさそうだし」と思って僕もやったことはあります(笑)
やってみた結果、英英辞書でのストイックな勉強は非効率なのでおすすめしていません。
しかし英英辞書にはとてもいい使い方もあるのです。
英英辞書と英和辞書はいいとこどりして使いましょう。
英英辞書で勉強するメリット
英英辞書というのは英語の単語を調べる辞書です。
日本人が使う国語辞書を思い浮かべていただくといいと思います。
英英辞書を利用するメリットは語彙数が増えることです。
たとえばGoogleでAppleを調べるとこういいう説明が出てきます。
the round fruit of a tree of the rose family, which typically has thin green or red skin and crisp flesh
「バラ科の丸い果物で、通常緑や赤の薄い川があり身はパリっとした果肉がある」
といった感じになります。
学習者にとって新鮮な表現は
あたりかなと思います。
familyには家族の意味ですが、それが動物や植物に使われたら「科」となります。
さらにfamilyを英英辞書で調べると
a group of related things
「関連するもののグループ」
となっていますので、人間じゃなくても使えるんだなということが分かります。
crispにはパリパリとかカリカリとはサックリとかいう様子を表わしますので、物によって擬態語も変えてつかいます。
こうやって単語を伝ってどんどん調べていくと、色々な発見がありますので楽しく勉強ができます。
英英辞書で勉強するデメリット
先程出てきた単語でcrispというのがありました。
パリパリやサクサクといった意味ですよと言いましたね。
ではこれを英英辞書で見てみると
(of a substance) firm, dry, and brittle, especially in a way considered pleasing or attractive
このような説明が出てきます。
さてどうでしょうか?この文にも結構難しい単語が出てきます。
substance, firm, brittle, pleasing
などは分からない人も多いと思います。
そうするとさらにその単語を英英辞書で調べるということをやっていると迷宮にハマってしまいます。
いくらでも学習時間が取てるということであればそのような学習方法で時間をかけて知識を広げていけばいいと思います。
しかし普通は社会人でも学生でも限られた時間のなかで英語を勉強しているはずですので効率が悪いですね。
もう一例見てみましょう
Umbilical cordという単語を調べてみます。エヴァを見てれば何となくわかると思いますが。
a flexible cordlike structure containing blood vessels and attaching a human or other mammalian fetus to the placenta during gestation.
さてどうでしょうか?
またまた迷宮に迷い込んでしまいましたね。
この説明には医学的な用語が含まれていますので、とても難しく感じますね。翻訳家や通訳になりたい人はこの辺りも覚えておきたい単語ですが、受験生や商談で会話をしたいビジネスパーソンにはあまり必要ないレベルの単語です。
こういった単語はあまり深入りせずに英日辞書で調べることをお勧めします。
Umbilical cord = へその緒
です。
「へその緒」だったらすぐに分かりますよね。これに何十分もかけるのはおすすめしません。
また
placenta = 胎盤
です。英日辞書万歳じゃないですか?
江戸時代であれば、こんな簡単に言葉の意味を調べることはできませんでしたが、今は良い辞書がありますから上手く使って時間をセーブしましょう。
子供であれば「お母さん、へその緒ってなあに?」と尋ねながら何年もかけて学習すればいいのですが、大人には大人のやり方があります。
大人になってからの英語学習は英日辞書を使ったほうが効率が良いことも多いのです。
英英辞書と英和辞書は使い分けるといい
英語学習には結構ストイックに頑張る人が多く
「今日から英英辞書しか使わない」
というような決意をする人もいると思います。しかしそれは結構非効率です。
僕のオススメは英英辞書と英和辞書を使い分けることです。
語学のプロは正しい日本語訳も出来ることが必要
特に名詞に関しては英日で確認することをおすすめします。
メリットのところでrose family = バラ科 という話をしました。
将来的に英語のプロになりたいのであれば英語を英語で理解できるだけでは不十分です。この場合のfamilyは日本語で「科」と訳すというところまで知らないといけないからです。
知らないとどういうに日本語になるかというと「バラの家族で」とか「バラの一種で」という風に誤魔化すことになります。
fleshにしても肉とか肉体という意味があります。でもフルーツに使うのなら「果実」とするのがナチュラルですよね。上級者になったら日本語の質にもこだわる必要があります。
英英辞書では微妙な語感をチェック
逆に英英辞書で是非確認していただきたいのがその単語が持っている微妙な語感です。
先程のcrispの説明の中にpleasing or attractiveという説明がありました。
これはcrispという単語がただ単に固いものに使われるのではなく、「喜ばしくて魅力的な」固さに使われるべき単語です。
そのため「このパンは固くて食べにくい」みたいな時にはhardでいいのですが
「サクサクして美味しい」みたいな良い意味の固さにはcrispがいいのです。
日本語でも美味しくないパンには「サクサク」って形容詞は使いませんよね。それと同じです。
まとめ
英英辞書だけで学習するのはカッコいいけどお勧めしません。
英英辞書は語彙を増やすのに便利ですが、使いすぎると迷宮に迷い込みます。
場合によっては英和辞書を使うことで時間をセーブできます。
英語のプロを目指すなら正しい日本語訳も覚えて行く必要があります。
単語には語感があるので英英辞書で語感をチェックしましょう。
ではでは See you next time!!!