みなさんこんにちは。
30歳手前から真剣に英語学習を始めて
現在英語のプロとして活躍するルアです。
本日は「TOEIC」についてお話します。
英語が好きで勉強している人であれば誰でも一度は受けたことがあるのではないでしょうか。
問題数が多くて全て時間内に解き終わらない。
試験が終わった後の疲労感がハンパない。
など色々な経験をされたのではないでしょうか。
そんなTOEICですが、テーマがビジネスに直結したテストとして人気がありますが、転職にはどの程度役に立つのか。
そんなお話をしていきたいと思います。
TOEICの沿革
TOEICはTest of English for International Communicationの略です。
TOEICは元々日本人の英語力を図るために開発されたテストだということはご存知でしょうか?
初めて聞いた人は結構驚くと思います。
TOEICは1970年代にアメリカでTOEFLなどのテストを開発している団体ETS(Educational Testing Service)が開発した英語のテストですが
その発案をしたのはアメリカTIME社で長年勤務をしていて日本人の英語力の低さに危機感を覚えていた北岡靖男氏でした。
当時日本のビジネスマンも海外の企業とのやり取りが増えていく中で、日本人の英語はこのままではいけないと感じていたようです。
北岡氏の奮闘のかいあり、ETSは1979年にTOEICの開発を完了しました。
2021年現在では280回を超えているTOEICの第一回のテストは1979年札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の5箇所で実施されました。
当時の受験者は3000人だったそうです。
現在日本では年間150万人以上が受験をしています。そして日本発のTOEICは世界160カ国で実施されるグローバルなテストへと成長しました。
TOEICの概要
TOEICはそもそも資格ではありません。どちらかと言えば現状の英語力を数値化してくれるテストです。そのため合格判定などはありません。
TOEICにはListningとReadingの能力を測るTOEIC L&Rと
SpeakingとWritingを試すTOEIC S&Wがあります。
通常TOEICというとこのTOEIC L&Rの事をさします。
大学入試においては四技の能力測定を求められるということもあり、SWが用意されていますが、実際にTOEICを多く受験しているのは社会人だと思いますのでSWまで受験する人は少ないでしょう。
TOEIC L&Rの問題形式
リスニング100問
リーディング100問
回答時間はを2時間です。
回答はマークシート方式で行います。
TOEIC L&Rのスコア
リスニングが495点満点
リーディングが495点満点
合計990点満点
のテストです。
TOEIC L&Rの実施方法
TOEICの実施はコロナ前は年間10回でしたが。2021年は毎月実施しています。
2021~2022年に関しては13回のテストがあり、しかも午前・午後に設定されていますので26回の実施になります。
コロナ初期には受験者数を制限したために出願しても抽選で落ちた人は受験できないという時期がありました。
そのためこのように受験回数を増やして対応しています。
現在では抽選の当選率は100%で推移していますので定員以内で収まってて大きな混乱は無さそうです。
【公式】年間テスト日程|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC (iibc-global.org)
TOEIC L&Rの受験料
受験料は最近値上がりしています。
コロナ禍で学校があまり会場として貸し出してくれないことや、蜜を避けるために間隔をひろげ、受験回数も一日2回に増やしていますので、致し方ないかと思います。
TOEIC Listening & Reading 公開テスト | 改定前の受験料 | 改定後の受験料 |
---|---|---|
~2021年9月12日 (~第276回・第277回) | 2021年10月3日~ (第278回・第279回~) | |
受験料(税込) | 6,490円 | 7,810円 |
リピート割引受験料(税込) | 5,846円 | 7,150円 |
リピート割引金額(税抜) | 585円 | 600円 |
就職・転職に使えるTOEICスコアは何点から?
色々な求人を見てみると英語を使うお仕事の求人は、たいだいTOEIC500点~600点ぐらいからになっています。
ですので英語を使ってお仕事をしたい方は、まず最低限600点ぐらいのスコアを目指していきましょう。
TOEIC受験のメリット
TOEICはビジネスマン向けに作られたテストですので、オフィスや商売の場面でのやり取りや会話が多く含まれます。
そのためTOEICの勉強をすることで、ビジネスの場面でよく使われる英語が身に着きます。
またTOEICは受験回数が多いのも特徴です。英検は年に3回、他の英語のテストでも年に数回しか受けられないものもあります。
受験料もリーズナブルです。TOEFLやIELTSなどは就職用のテストではありませんが受験料が2万円以上します。
TOEICの受験料も安くはありませんが、他のテストに比べたら格安です。
TOEICと言えば基本はL&Rの受験さえしていれば十分ですので、ライティングやスピーキングが苦手な人でも高得点を取るチャンスがあります。
実際に英語で仕事をしている立場から言えば、ライティングやスピーキングができないと実務にも支障があるので、4技しっかりと鍛えるのがおすすめです。
しかし英語を毎日使う環境に転職するだけで、英語力は磨かれていきますので、まず第一歩としてTOEICで高得点を取って転職するのもありだと思います。
またTOEICには合否がありません。必ずスコアが出るというのがいい点でしょう。
TOEICのデメリット
TOEIC L&Rはマークシートで受けられるテストですので、実際の話すことも書くこともなく受験できます。
そのためTOEICで高得点を取った人でも実務では全く話せずにコミュニケーションが取れないということが良くあります。
TOEICには対策本などの参考書が多数出ていますので、それをコツコツと独学して問題形式に慣れることでなんとなくスコアを上げることができてしまいます。
しかし英語を仕事で使いたいと思ってる人は是非コミュニケーションが取れる英語力を身に着けてください。
TOEICには合否がありません。かならずスコアが出るというのがいいところです。しかし、合否がないというのは緊張感がありませんので勉強もマンネリになりがちです。
何年たっても同じようなスコアをウロウロしてしまう人が多いのもそのためです。それどころか下がっていく人もいます。合否があるテストなら、落ちた時は落ち込みますが、次回は必ず合格しようと頑張れる人も多いはずです。
またTOEICは問題の持ち帰りが禁止ですし、問題の公開もありません。そのため答え合わせや復習ができず、自分がどこを間違ったのかもわからずに同じ間違いを繰り返す可能性があります。
TOEICで具体的にはどのような仕事ができる?
それでは具体的に、どれぐらいのスコアで、どんなお仕事ができるのかを見て行きましょう。
実際の求人から見てみます。
TOEIC500~600点ぐらいの求人
子供英語教室の先生
英会話教室の事務
留学カウンセラー
英文事務(メールの翻訳、電話対応)
各種受付業務
TOEIC700点~800点ぐらいの求人
IT技術者
貿易業務
塾の英語講師
海外部署担当
TOEIC800点~900点ぐらいの求人
翻訳チェッカー
英語教材作成
英会話講師
政府臨時職員
海外勤務
TOEIC900点以上の求人
翻訳者
通訳者
社内通訳、翻訳
英文ライター
英語資格講座講師
だいたいこのような感じだと思います。もちろん各社もとめる英語力やサポート体制も違います。
初めて英語のお仕事をする人が、一人だけで即戦力を求められるポジションに入ってしまうのは大変だと思います。初めてであれば先輩など、フォローしてくれる人がいる環境でゆっくり成長できる会社の方がいいですよね。
たが自分の能力からみてあまり簡単なポジションだと自分の成長もありませんので、飽きてしまうかもしれません。そのあたりのバランスも大事です。
ここで挙げたようなお仕事は英語以外の専門分野が無い人でもできそうな仕事です。
自分に専門分野がある方はそれにプラスして英語もできるようになれば、競争相手も少ないので転職や就職に断然有利になります。
まとめ
TOEICは2時間みっちりと英語力を試されるので結構疲れます。
しかしビジネスに直結する英語力を試されますので、その勉強をするのは就職や転職にも役に立つでしょう。
TOEICは年間の受験回数が多く、受験料も英語の試験の中では比較的安いのが特徴です。
TOEICスコアだけを追いかけてしまうと実務でコミュニケーションが取れない英語力が身についてしまう危険性もありますので要注意です。
ではでは See you next time!